Mac的生活の日々

 

最近、ラックスの(このごろはラックスマンと呼ぶらしいがいつからかわったのだろう?)吸着式ベルトドライブのターンテーブルを手に入れた。

ゴムが劣化していてLPレコードの吸着は一瞬しかできなくなっている。1980年頃のものでしかもベルトドライブなので発売当初の性能とはかけ離れていて一晩ターンテーブルを回していたら止まっていた。


う、モーターが死んじゃった?

おそるおそるラックスのサービスにメールでモータの在庫は?

と問い合わせてみるとモーターの在庫はすでに無いけどほかの故障かもしれないからサービスに送ってみたらどうでしょう、というお返事。


そうか、ザーボモーターを使ってるからサーボ・アンプかもしれないわけだと思い直し、近くのMr.コンセントへ持ち込んでみた。

すると一週間後修理完了との連絡があり引き取りにいってやっと音出しができた。


修理内容はターンテーブル・シャフトの分解掃除とグリスアップ、それとモーターの回転調整。


修理前の使用不能から解放された。何のことは無いシャフトのグリースが経年変化で固くなっていただけらしい。

製造後20数年後に使おうって訳だからメンテナンスは当然必要な訳だ。

戻ってきたターンテーブル、しかしなんとなく頼りない感じがしない訳ではないような微妙な雰囲気の音?

しかも時間が経つとほんの僅かだがストロボが流れている。

うーん、またオークションで売っぱらう前に糸ドライブにして遊んでみるベエか。


と、ミシン用の木綿糸で輪を作って掛けてみようとしたらなかなかうまくいかない。

経路に収まる前に途中であちこちにひっかかかり切れてしまう。

5回目にやっとなんとか収まって、南無三と回してみた。


...あらら、ちょっといいかも!

音がしっかり安定している。

時間経過してもストロボはピタリと止まっている。


糸の長さは二つ折りでだいたい47.5センチで簡単なのの字結び。

付属していたベルトは二つ折りで41.5センチだったので伸ばし過ぎで不適格だったのでは?と思い当たった。

本来のオリジナルのベルトは経年変化でダメになったので前のオーナーがゴムベルトを変えたときに長さを間違えたか適当な長さのものが手に入らなかったのではないのだろうかと思う。

適合サイズは45センチくらいと思う。

結局ベルトの伸ばし過ぎで負荷が掛かりすぎて居心地の悪い音になっていた。


ネットで糸ドライブの糸について調べたら、各自いろいろうんちくを述べているが、マイクロ精器のK-15というケプラー糸が良いらしいのがわかった。

けど、既にマイクロ精器は存在していなくて手に入らない。


ま、今のミシン糸がどのくらい保つか分からないがまた何度かトライするうちに掛け方のこつも体得できそうだし何Kmでもあるものなのでしばらくこのままで行こう。


ところで、モノーラルのLPレコードで1953年6月に録音されたフォレのレクイエム。

ジャン・フルネが振ってカミーユ・モラーヌが歌っているものなのだが、これまでコーラスのフォルテ部分が濁っていてちょっと歪みっぽい録音だと思っていたのが、全く違っていてモノーラルカートリッジだと歪まない。音の分離も良くなり、オルガンの低音ベダルを離した瞬間もはっきりと分かるようになった。

嬉しい。購入したのは1972年1月で廉価版だったが、モノーラルのLPレコードはモノーラルカートリッジでということがわかり36年後にやっと本来の音で聴くことができたのかな。

2008年5月22日 木曜日 糸ドライブ ケブラー糸ともめん糸